映画『キングダム』ネタバレ含む感想、評価! 原作ファンの自分も納得できたクオリティで次作の伸びしろもまだまだありそう。

予告発表時から「まだか…まだか…」と期待を胸に待ち望んでいた映画『キングダム』を先日観てきました!

 

実写映画はこれまでの映画歴史の中でもかなり当たりハズレがあります。

恐らく原作ファンの方にとっても本作がどんな仕上がりなのか気になる方も多いのではないでしょうか?

 

という訳で、今回は実写版『KINGDOM -キングダム』の感想、評価になります。

いち原作ファンの個人的な評価、感想だという事と、かなりのネタバレ要素を含むので映画をまだ見ていない方はご注意下さい。

 

それではどうぞ!

 

 

 映画「キングダム」のあらすじ

 こちらが公式の予告PVになります。

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・あらすじ

紀元前245年、春秋戦国時代「中華」にて「秦・燕・趙・斉・楚・韓・魏」という7つの国が対立していた。 物語の舞台は「秦」。

戦災孤児の少年の信と漂は日々奴隷として生活しながら、武功で名をあげるべく日夜剣術の修行をしていた。

そんなある日、漂は王都の大臣である昌文君へ召し上げられ王宮へ行く事になる。

天下の大将軍になる事を誓い、別々の道を歩む二人。

漂が居なくなった後も、坦々と修行を積む信。 そんなある晩、致命傷の漂がやってきて「王宮で反乱が起きた」と告げる。

ある場所を記した地図と遺言を残し、信の胸で亡骸となる漂。

突然の事態に混乱しながらも、漂の言葉を頼りに地図の元へと向かう信だが、行く手には様々な敵が立ちふさがり…。

 本作のストーリーは原作の1~5巻の王弟反乱編になっていました。

信と漂の別れ、そして秦王嬴政、河了貂との出会い、王弟成蟜の反乱、山界の王楊端和との400年前以来の同盟…等々。

原作ファンとしては、切っても切れぬキングダムの始まりを映画化してくれました。

 

映画キングダムの主な登場人物

 ・信(しん):山崎賢人

f:id:yaaf:20190421121629j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

「キングダム」の主人公であり、漂と同じく戦争孤児で下僕だった少年。

登場時の実力は漂とほぼ互角であるが、持ち前の根性と本能を生かしてキングダム登場人物の中では頭一つ抜けた成長力を見せる。

情にかなり厚いが、礼儀作法に著しく疎く、秦の王である嬴政にも初対面で暴言を吐き、山の界王である楊端和にも喧嘩を売れるほど。

 

・漂(ひょう):吉沢亮

f:id:yaaf:20190421123822j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

信と同じく戦争孤児の下僕の少年で、剣術の実力は信と互角。

信と共に天下の大将軍になる事を夢見ている。

後に王都の大臣である昌文君に召し抱えられ王宮へ行き、瓜二つである秦王の替え玉となる。

成蟜の刺客である暗殺一族の朱凶(しゅきょう)に深手を負わされ信の元で絶命する。

 

・嬴政(えいせい):吉沢亮

f:id:yaaf:20190421130247j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

第31代目秦国王であり、腹違いの弟である成蟜(せいきょう)の兄。

母親は舞子であり、王族の純血に誇りを持つ弟から実権を取られた事に対する報復から反乱を受けるが、昌文君の策の元、嬴政と瓜二つである漂が身代わりとなり、絶体絶命の中で生き残る。

 常に冷静でポーカーフェイスであり、武芸にも長けている。

 

・河了貂(かりょうてん):橋本環奈

f:id:yaaf:20190421131803j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

山民族の出身で、登場時は身銭を稼ぐために盗賊などに情報提供をしていた。

最初は金のために嬴政と信に協力するが、共に行動する内に信達に心を開いていく。

山の民の言語を話す事ができ、昌文君の兵達に料理を提供したり、毒矢でやられた信を解毒したりと、生き抜くための術を多く知っている。

 

・楊端和(ようたんわ):長澤まさみ

f:id:yaaf:20190421133826j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

獰猛で残虐な数10万規模の山の民を配下に従える山界の王。

武力は山界一であり、複数人の秦国の兵隊も一撃で薙ぎ払ってしまうほど。

嬴政の「国境を無くす」という説得の元、400年前の秦国と山の民の同盟を復活させ、嬴政に協力する。

 

・王騎(おうき):大沢たかお

f:id:yaaf:20190421140400j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

秦国六代将軍の一人であり、戦況全体を見渡せる知略、集の力を発揮させる指揮力、個の圧倒的武力と全てにおいて最強の大将軍。

巨大な矛を振った時には、風圧で複数の兵隊が吹き飛んでいく程の化け物。

キャラはオネエの様な話し方で、本人の実力とはかなりのギャップを感じる個性的な一面もある。

 

・成蟜(せいきょう):本郷奏多

f:id:yaaf:20190421141116j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

秦王嬴政(えいせい)の弟であり、父母共に王族血筋の自分に誇りを持っている。

非常に残虐で、鬱憤晴らしに兵隊の虐殺をするなど性格は非道的。

嬴政に王都の実権を握られた事に腹を立て、反乱を起こし、嬴政を暗殺し自らが実権を握ろうとする。

 

・昌文君(しょうぶんくん):高嶋政宏

f:id:yaaf:20190421142507j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

王都の大臣であり、嬴政に信用されている唯一の家臣。

嬴政と瓜二つの漂を見て秦王の替え玉を思い付き、漂を王都へ召し抱える。

王弟から反乱を受けた嬴政を全力で助けようとする。

 

 

 

 映画のストーリーネタバレ

ここでは、映画の本編内容をネタバレをしていきます。

相当な長文になっている事と、映画の内容がほぼ入っているためまだ見ていない方は自己責任で閲覧下さい。

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ここからは本編ネタバレに入ります。※細かな部分は割いてザックリと行きます!

物語は幼少期の信と漂が奴隷として生活するシーンから始まります。

 信と漂は奴隷として働き続ける一生に嫌気をさし、何とか現状を抜け出す方法を考えます。

そこで漂が「抜け出すには剣術しかない」と思い付き、2人で1万回の剣術の修行にて天下の大将軍になる事を決意、2人は修行の日々に明け暮れていました。(長い鍛錬により信と漂の剣術はほぼ互角、着々と実力を上げていきました)

そんなある日、王都の大臣の昌文君が漂に「王宮で働かぬか」と召し抱えにきます。

「一晩考えさせてくれ」と言うも漂は王宮へ行く事を決意、信は一人きりになるも日々剣術の修行を行っていました。

 漂が居なくなりしばらく経ったある日の夜、王服を着て腹部を刺された漂が信の元へやって来ます。漂は「王宮で王弟成蟜(せいきょう)による反乱が起きた」と信に伝えます。現状が理解できない信に少ない遺言を残し、最後に「俺とお前は一心同体、俺に天下を見せてくれ」と告げ、成蟜に命を狙われている秦王嬴政(えいせい)の場所を記した地図(この時、信は何の地図か分からない)を渡し絶命します。

 怒り狂った信は、漂の持っていた剣を抱え小屋から飛び出し、渡された地図の元へ向かいます。地図の元へ向かう途中に信の剣(漂が持っていた剣)を盗賊に狙われるものの、信は盗賊達を瞬く間に倒せるほど武力を身に着けていました。(盗賊に信の持っている剣に価値がある事を伝え、襲わせたのが後に仲間になる河了貂(かりょうてん)です)

信は漂から渡された地図の元に着き、嬴政と合流後にすぐに暗殺一族の朱凶(しゅきょう)に襲われます。剣術で応戦するも嬴政、信では敵わず瞬く間に吹き飛ばされ、朱凶の圧倒的な武力を前に絶望します。

信が現状の訳が分からぬまま倒れていると、嬴政と朱凶の会話にて漂は嬴政と瓜二つの容姿から秦王と間違われて朱凶に狙われ、絶命した事を察します。(昌文君の策により王弟の反乱の予防として漂は嬴政の替え玉になり秦王のフリをしていた)

漂が嬴政の身代わりとなり、目の前の朱凶に殺されたと気付いた信は、怒りの矛先を朱凶、嬴政に向け再び立ち上がり、怒り狂うままに朱凶に一太刀入れ深手を負わせます。

朱凶が「俺にも4人の家族がいる、命だけは助けてくれ」と言うも、信が戸惑っているその横で嬴政が朱凶にとどめをさし「お前の罪とお前の子供は関係ない」と吐き捨てるのでした。

朱凶との戦闘後、高台から信と漂の住んでいた村が焼かれているのを遠目に、更なる追手の気配を感じる嬴政と信の前に河了貂が現れ「抜け道を教える、秦王を助けて俺は金持ちだ」と言い、金目当てに河了貂が信と嬴政に協力します。

「これからどうする?」という信に、「西の合流地で昌文君と落ち合う手立てになっている」言う嬴政。

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西の合流地に向かう途中の竹林で嬴政を狙う新たな使徒(ムタ)に襲われるも、何とかムタを倒し嬴政と河了貂を救う信でしたが、戦闘の際にムタの毒矢が刺さっておりそのまま倒れてしまいます。

信が目を覚ますと、そこは昌文君と落ち合う西の合流地でした。嬴政が信を担ぎ運んでくれ、河了貂が信の解毒をしてくれたの事。自分を助けてくれた嬴政と河了貂を少しずつ信頼し始める信。

そこへ傷だらけの昌文君とその配下の数人の兵士が到着。メンバーも揃った所へさっそく「王宮へ乗り込み成蟜をぶっ倒す」と意気込む信に「このまま行っては8万の秦兵にやられるだけだ」と言う昌文君。悩んだ末に河了貂を見て何かを思いついた昌文君は、成蟜一派でもなく、秦兵でもない大軍勢がいる言います。

それはかつて400年前に秦国と同盟を結んでいた「山の民」でした。(河了貂も山の出身だったため閃いた)しかしそれには嬴政もとうに気付いており、増援として迎えられたら王宮奪還も可能だと考えていました。しかし山の民との同盟は秦国の一方的な都合による裏切りで決別しており、今更自らが窮地に陥ったから助けてくれとは都合が良すぎると考えた嬴政は中々踏み出せなかったのです。

 しかし嬴政達には山の民の力を借りるしか道がありませんでした。嬴政達は交渉をするために山の王の元へ向かうも、途中で山の民に捕まってしまい、当然のごとく非難を浴びるのでした。山の王の元へ連れ去られ、「今更何しに来た、祖先の無念を晴らすために全員処刑だ」という山の王に説得を持ちかける嬴政。

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懸命に訴えるも虚しく全く説得が響かない山の王楊端和に信も不器用なりに説得を持ちかけます。信の訴えに静まる山の民に「国境を無くし、中華を統一する」と言う嬴政に何かを感じた楊端和は何と、嬴政と400年ぶりの秦国と同盟を結ぶことを約束します。

最後の望みに掛け、大きな増援を得た嬴政は楊端和に作戦を告げ、王宮へ攻め入る準備に入ります。楊端和も数10万人の山の民を抱える王とはいえ「すぐに動けるのは3000人だけだ」と言い、そこへ信達を含んだ30人と合わせて3030人の部隊で80000人の兵を従える成蟜に挑みかけるのでした。(もちろんがむしゃらに戦うのでなく、嬴政及び楊端和共に考えた作戦の元で王都に向かいます)

その作戦とは、何も知らない成蟜ら秦国らに嬴政や信達が山の民として潜入し、表面上は山の民と秦国の同盟を結びに行くという策でした。そうすれば争いを起こさずに山の民として嬴政達も堂々と王都に入る事が出来ると考えたのです。そして秦国へ山の民達、約3000人を従え向かうのでした。

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山の民の突然の訪問と思わぬ同盟の要求にうろたえる成蟜一派でしたが、山の民を味方に付ければ数10万人の兵隊を抱える事が出来ると考え、楊端和の同盟宣誓の要求を呑むのでした。「ただし王宮へ入れるのは50人までだ」という秦国側。(50人では万が一戦闘になった時でも8万の兵を従える秦国なら対応できると考えた成蟜一派の左丞相 竭(さじょうしょう けつ)の思惑でした)

嬴政達の作戦通り王都へ入る事に成功した50人。嬴政が秦国の兵を斬った事で王宮奪還戦の幕が上がりました。門から繋がる秘密の抜け道(嬴政が反乱による脱出の際に使った王宮から門まで繋がる抜け道)から信、河了貂、バジオウ、壁、他数人の兵隊のチームと、正面突破にて王宮へ向かう嬴政、楊端和、昌文君らと数十人の兵隊の2チームに分かれて王宮を攻める作戦になり各々が成蟜のいる王宮に向かい始めるのでした。

秘密の抜け道を使い王宮へ向かう信達の前には大勢の兵隊が待ち構えていました。そしてその奥から元大将軍であったがその残虐性ゆえに身分をはく奪され成蟜に人斬りとして雇われている左慈(さじ)が出てきます。信達の方へ歩み寄る左慈へ山の民の一人が襲い掛かるも一瞬で切り捨ててしまう左慈。

あっけに取られている信達を横目に嬴政が居ない事を確認した左慈は、落胆したまま秦兵に信達を殺す様に指示し、自らは王宮へ行ってしまいます。左慈の指示をスタートに秦兵と信達が戦い始めます。中でも信とバジオウは圧倒的で着々と秦兵を倒している所に、ランカイと呼ばれる常識外れの巨体と怪力を持つ巨漢が現れます。

ランカイは次々と、信達の兵隊を吹き飛ばし遂には信とバジオウまで一網打尽にしてしまいます。絶体絶命な中バジオウが再び立ち上がりランカイの首元に噛み付きます。その隙に信がとどめの一太刀を入れる事で何とか秘密の抜け道側の秦兵達を倒す事が出来たのでした。

信達は王宮に辿り着き、成蟜と対峙するも「俺に話しかけたから死罪、俺と同じ部屋で息をしているから死罪」と成蟜は告げ、合図を送ると信達の前に再び左慈が現れます。信、バジオウ、壁、山の民達が一斉に畳みかけるも、左慈は全員を切り捨て吹き飛ばしてしまいます。左慈一人に対して複数人で協力しても勝てない状況に信達は絶望するのでした。

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場面は変わり、嬴政、楊端和らのチームも秦兵を相手に戦っている最中でした。特に楊端和は軽やかな身のこなしで両手の剣を振り回し、瞬く間に敵を一層してしまうさすが山界の王とも言える実力の持ち主でした。明らかに嬴政、楊端和らが優勢と見える中、成蟜一派の肆(し)氏の指示により上空から矢が降ってきました。次々と矢が山の民達に刺さり、倒れていく山の民。さすがの嬴政、楊端和も怯んでしまうのでした。

ピンチに見える中、楊端和が「矢ごときにやられる山の民ではないわ!」と倒れている山の民に合図を送ると、矢が刺さってたはずの山の民達が再び秦兵に猛威を振るいます。しかし魏興(ぎこう)の指示の元に次々とくる秦兵の増援に嬴政、楊端和、昌文君らも疲労。嬴政は「我らが耐えれば必ず王宮を取り戻せる、だから耐え凌ぐのだ!」と昌文君や味方の兵隊達に士気を送り続けるのでした。しかし味方の体力に限界が近づいているのは、誰の目から見ても明らかでした。

王宮側では、壁の捨て身の一撃が左慈に一太刀入るも、壁も左慈より一太刀入れられ瀕死、バジオウも倒れており、信もとどめをさされる寸前でした。そんな中、倒れている信は心の中で漂の事を思い出していました。「俺とお前は一心同体、俺に天下を見せてくれ」と言っていた漂の気持ちを胸に「こんな所で死んでたまるか」と再び立ち上がり左慈を蹴り飛ばします。動けるはずないと思っていた信の逆襲に左慈は油断し、再度信にとどめをさそうとした所に漂を思い出し、覚醒した信の猛攻によって左慈は斬られ、倒れました。

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左慈に気を取られ、戦っている間に成蟜は王宮から逃亡。嬴政、楊端和らが戦っている場に行き、周りの秦兵に「誰でもいいから嬴政を斬れ」と指示します。そんな中、嬴政が「これは俺たち兄弟の戦いだ」と言い、成蟜の手首を斬った後「お前は人の痛みを知るべきだ」と言い、自分の手首を見て発狂している成蟜の頬を何度も殴ります。

 見かねた魏興が周りの秦兵に「このまま我らが負ければ反逆罪に問われるぞ!奴ら(信、嬴政、楊端和達)を倒せ!」と指示します。成蟜が倒れている今これ以上の争いを続けては消耗戦になり、嬴政達が負けるのは明らかでした。

そこへ突然、王騎軍が乱入してきます。王騎軍は瞬く間に王宮の戦場を包囲すると、奥から王騎(おうき)と騰(とう)が嬴政の前にやって来ました。王騎が入ってきた事で戦場から話し合いの雰囲気に。しかし王騎は嬴政に対して「あなたはどんな王になりたいか?下らぬ答えが返ってきたら私の矛が許しません」とただの仲裁では無く、嬴政に圧をかけます。

王騎の問いに嬴政は「中華統一をする」と言い放ち、昔の秦国王を思い出した王騎は「戦は終了、嬴政の勝ちだ」と言い放ち場を収めようとします。しかし王騎に言われてもなお敗北を認められぬ魏興は周りの秦兵を従え、嬴政に襲い掛かります。しかしそこに王騎が立ちはだかり、王騎が巨大な矛を振るうと襲い掛かろうとした数十人の秦兵は風圧によって吹き飛ばされてしまいました。圧倒的な王騎の圧を前に戦場は沈黙。信が「俺たちの勝ちだ!」と言い放ち戦は終わりました。

王宮の戦から日が立ち、王宮にて嬴政、信、河了貂が話をしていました。中華統一をするという嬴政に対して信は「俺は戦場に出る、1つずつ武功を上げていつか天下の大将軍になる」と言い、3人でそれぞれの夢を願うのでした。

 

 

映画キングダムの個人的な感想

f:id:yaaf:20190421194318j:plain『キングダム』(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会

本作「キングダム」は、アクションシーン関して言えば、多作と比べてしまいますが同じ実写映画「るろうに剣心」に負けていると思います。

しかし多作と比べる事無く単体で見れば邦画としては十分な完成度でした。

中国で実際に撮影を行い、制作費も10億円越えという事でかなり攻めた作品なので、完成度の高さで言えば十分に頷けます。

 

また原作は50巻を超える大作なため、まだまだ味のあるストーリーは複数待機しており、本作もかなりの完成度な事から次作への期待度はかなり高いです。

今作は、王宮反乱編という事で「秦国内の内戦」がメインだったので、他国との闘いを描く事が出来ればかなりスケールの大きい作品が作れる事は間違いないと思います。

※個人的には龐煖(ほうけん)と王騎の戦いが胸アツなのでぜひ映画化して欲しいですね…

キャストに対しての感想

今作のキャストは今をときめく若手俳優から大御所大物俳優まで目白押しでした。

原作ファンの私個人として意見は、俳優に頼る事無く原作通りのキャラを演じれる人であればいいのですが、本作は役にドはまりしている人と、役というより俳優としてのキャラが強い人がいたかな…と感じました。

 

特に素晴らしかった点で言えば、「楊端和役の長澤まさみさん」と「嬴政&漂役の吉沢亮さん」です!

〇長澤まさみさんは完全に楊端和でした…。

美しく気高い山の王にドはまりの風貌がありましたし、あまりイメージの無い激しいアクションシーンもしっかりと演じ切れていました。

 

〇また吉沢亮さんも嬴政と漂を完全に2役演じきれていたと思います。

特に嬴政のポーカーフェイスな一面を良く表現できていたな~と思いました!

元々吉沢亮さんが端麗な顔立ちなので、秦王としての風貌をよく表現できていたと思います。

 

〇あと大沢たかおさんの王騎も個人的には良かったです。

大沢たかおさんに元々筋肉質なイメージはあまりありませんでしたが、本作のために筋トレを頑張って頂いたのでしょうか…。

(本人いわく体重15kg増加の肉体改造をしたそうてです…)

オネエキャラも完全にものにしていましたし、個人的には適任だったと思います(笑)

 

〇俳優としてのイメージが強かったのが、山崎賢人さんです。

勝手に恋愛映画のイメージを持っていましたが、アクションシーンの演技もかなり良かったです。

ただなぜかどこまでいっても映画の最初から最後まで山崎賢人さんというイメージが中々離れず、キングダムの信としてイメージを付けるためには、時間が掛かりそうです…。

※完全に偏見だと思いますが…

 

 

終わりに

元々、キングダムは奴隷の少年が大望を抱き少しずつ成長していくストーリーとしてとても好きでした。

そんな作品の実写化という事で、見る前からかなりハードルは高めでしたがさすが佐藤信介監督、納得のいく作品を作ってくれました。

 

努力すれば夢が叶うという夢いっぱいの内容ですが、様々な敵将や戦の葛藤を通して現実の厳しさと夢を持つ大切さを教えてくれる作品です。

ぜひ本作の映画を通してキングダムファンが増えればと思います。

 

原作ファンの私も納得出来るほど原作に忠実で完成度も高かったのでぜひ実写化キングダムをご覧になってはいかがでしょうか!?

 

長くなりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。